里山牛 しゃぶしゃぶ用

高齢化で農家が減り、それに伴って耕作放棄地が増えているなど、農村や里山には多くの課題があります。これらを解決しようと、鹿児島県志布志市の農業法人さかうえが取り組んでいるのが「里山牛」の生産です。自然の草や粗飼料のみを食べて育った牛はグラスフェッドビーフと呼ばれます。さかうえでは耕作が中断されていた土地でグラスフェッドビーフを生産し、「里山牛」と名付けました。里山牛は雑草を食べることでイノシシなどのすみかを減らして鳥獣害を抑えます。また排泄物が肥料となるため、質の良い牧草飼料を作ることができる畑作りにもつながっています。このような取り組みは豊かな里山の復活につながる循環型の農業として注目を集めています。また、自然の中でのびのびと生活し、ストレスの少ない環境で過ごす里山牛はアニマルウェルフェアの面でも注目されています。穀物による肥育をせず、牛が良く運動する育て方のため、肉質は赤身が多くしっかりとした歯ごたえや香りになるのが特徴です。

鹿児島県の自然の中で放牧され、ストレスの少ない環境で育てられた黒毛和牛。
赤身が多く、しっかりとした肉の風味と食感が特徴で、脂はあっさりしています。