初節句に雛飾りや五月人形などのお祝いをもらったら、いったいどのようにお返しをすればいいのでしょうか。また、初節句のお祝いは、どのように行えばいいのでしょうか。
初めて子供の節句を迎えた両親は、さまざまな疑問が頭に浮かぶことと思います。そこで、初節句でもらったお祝いのお返しの方法や、初節句のお祝いの席の設け方、定番メニューなどについてご紹介します。
初節句のお祝いの席にお招きする
雛飾りや五月人形、こいのぼりといった初節句のお祝い品をもらったら、そのお返しとして初節句のお祝いの席に招待し、いっしょにお祝いのお膳を囲みます。とはいえ、仮に立派なお祝いをもらわなかったとしても、初節句のお祝いには、両家の祖父母など、近い親族を呼ぶのが一般的です。事前にお祝いをいただいていないからといって、親しい身内をお祝いの席に招待しないといったことがないようにしましょう。また、あまりに遠方に祖父母が住んでいる場合などは、声はかけるべきですが、無理に来てもらう必要はありません。両家にとって無理のない方法を相談しましょう。
お祝いの席では、初節句を迎えた赤ちゃんとともにお祝い膳を囲みます。贈ってもらった雛飾りや五月人形なども、お祝いの席を華やかにしてくれることでしょう。
女の子の初節句では、ちらし寿司、はまぐりのお吸い物、白酒、ひしもち、雛あられなどが定番のメニューです。
男の子の場合は、特にメニューは決まっていませんが、お祝いに適した赤飯や巻きずし、ちまき、柏餅などがおすすめです。お祝いの食事を囲んで、家族で赤ちゃんの成長を祝うことが、もらったお祝いへの何よりのお返しになります。
お祝いに招待した場合は、特にそれ以外のお礼は必要ありませんが、帰りにお土産を渡すこともあります。赤ちゃんの顔や名前などが入ったオリジナルパッケージのお菓子やお茶は、記念にもなるので、喜ばれるお土産のひとつです。
例えば、菓子であれば気軽に渡すことができますし、赤ちゃんの顔が印刷されていることで話の種にもなるため、おすすめです。また、女の子ならちらし寿司や雛あられ、男の子ならちまきや柏餅など、節句にちなんだ食べ物をお土産として渡す場合もあります。
初節句のお祝いに対するお返しの品物を贈る場合のマナー
お祝いの席に招待しない人から初節句のお祝いをもらったときは、3日以内にお礼状を出し、感謝の気持ちを伝えます。そして、初節句が無事に済んだあとで、その報告とお礼を兼ねて内祝いの品を贈ります。
水引は紅白の蝶結び、のしつきのかけ紙に「内祝い」という表書きが一般的ですが、女の子の場合は「桃の花」、男の子の場合は「菖蒲」と記すこともあります。なお、これはあくまでもお祝いをもらった赤ちゃんが贈る物になりますので、名前には両親の名前ではなく、赤ちゃんの名前を書くようにしてください。
金額は、もらった品物の額の半額から3分の1程度が目安ですが、中には高額なお祝いを渡す人もいますので、こだわりすぎる必要はありません。ただし、もらった金額よりも高額になってしまうと失礼にあたりますので気を付けましょう。
初節句のお祝いに対するお返しの品物の定番品は?
お返しの品物は、縁起がいいのでお祝いに使われることの多い、豆や昆布が適しているとされますが、相手の好みもあるため、一般的な食べ物でも問題はありません。贈る相手の方が、豆を好きであれば、豆を使ったお菓子などもいいでしょう。日持ちのするクッキーやマドレーヌといったお菓子も定番です。
赤ちゃんの写真がパッケージに印刷されたギフトでは、お米や高級飲料、節句にちなんだかまぼこセットなどのように、ある程度高級感のある物を内祝いとして贈るのもいいでしょう。
そのほか、ジュースやつくだ煮、ゼリーなど、食べ物が贈られることが多いものの、「こうでなければいけない」という決まりはありません。お返しに迷ったときは、食べ物やスイーツを豊富に取り扱っているカタログギフトを贈るのもおすすめです。
初節句のお祝いをしてくれるのは、多くの場合は親しい身内です。そのため、お返しの品を贈るときも、儀礼的に行うのではなく、初節句の様子がわかる写真を添えたり、赤ちゃんの成長の様子を手紙で触れたりして、感謝の気持ちと同時に、赤ちゃんの様子が相手に伝わるような工夫をしましょう。
初節句のお祝いは、経済力を持たない赤ちゃんへの贈り物ですので、お返しに神経質になりすぎる必要はありません。家族として、いっしょに赤ちゃんの成長を祝ってくれたことに対して、心からの感謝を伝える気持ちが大切です。
赤ちゃんの様子をこまめに報告したり、赤ちゃんとともに直接訪問したりして、赤ちゃんが成長していく様子を定期的に報告することが、祖父母や親戚にとっては一番うれしいお返しになるのではないでしょうか。