赤ちゃんの誕生をお祝いする出産祝いには、贈る時期や贈る方法などさまざまなマナーがあります。そのため、マナーを守らずに出産祝いを贈ると相手を不快な気持ちにさせてしまうかもしれません。
そこで本記事では、出産祝いの基本的なマナーや金額相場、プレゼントに添えると喜ばれるメッセージ文例などを解説します。同時に、多くのママたちが出産祝いにもらって嬉しかった人気アイテムを紹介します。出産祝いや出産内祝いを贈る予定のある人は、参考にしてください。
出産祝いを贈る時期はいつ?
出産祝いとは、その名の通り出産後に贈るお祝いのことです。しかし、ここでいう「出産後」とはいつ頃のことをいうのでしょうか。
出産祝いは、出産後ならいつでもよいというわけではありません。実は、出産祝いを贈るタイミングには、目安となる時期があるのです。この段落では、出産祝いを贈るのに適切な時期や、贈るタイミング、その理由について解説します。
お七夜(生後7日)からお宮参り(生後1ヶ月ほど)が目安
出産祝いは、赤ちゃんが産まれてから7日〜1ヶ月頃までに贈るのがマナーとされています。ではなぜ、生後7日から1ヶ月頃に出産祝いを贈るのでしょうか。それは、古くから伝わる行事に関係しています。
生後7日目には、赤ちゃんの名前を周囲の人にお披露目する「お七夜」があります。お七夜とは、今ほど医療が進んでいなかった時代から続いてきた、赤ちゃんが生後7日目を迎えられたことをお祝いする行事のことです。このお七夜は、赤ちゃんの健康と健やかな成長をお祈りする風習でもあります。
一方、赤ちゃんが生後1ヶ月を迎えたら行う習わしといえば、氏神社へ初参拝する「お宮参り」です。お宮参りでは、氏神さまに赤ちゃんの誕生を報告し、今後の健康と成長を祈願します。
このお七夜とお宮参りの2つは、生まれたばかりの赤ちゃんにとって重要な行事です。そのため、お七夜やお宮参りのタイミングを見計らって出産祝いを贈るとよいと考えられています。出産祝いを贈る時期に迷ったら、まず、この2つの行事の時期に贈れば間違いないでしょう。
出産祝いは退院後に贈る
出産祝いはお祝い事のため「できるだけ早く贈った方がよいのではないか」と考える人もいるのではないでしょうか。しかし、出産祝いは母子ともに健康であることを祝福するためのものなので、出産前に贈るのは厳禁です。
妊娠・出産の過程では、何が起こるかわかりません。妊婦さんの中には、体調を崩して入院し、出産当日まで不安な日々を過ごしている人もいます。そのようなときにお祝いを贈ってしまうと、相手を不快な気持ちにしてしまうかもしれません。
そのため出産祝いは「無事に産まれました」「母子ともに健康です」といった連絡を受けてから贈ることが当然のマナーといえます。
また、無事に出産を終えたからといって入院先に出産祝いを届けることもマナー違反です。産後すぐに訪問することが相手の負担になるだけでなく、退院のときの荷物を増やしてしまいます。出産祝いは、相手の迷惑にならないよう、無事に出産し退院してから贈りましょう。
出産祝いの贈り方とマナー
出産祝いを贈る時期やタイミングがわかったら、次は出産祝いの贈り方やマナーを押さえておきましょう。
ここでは、出産祝いの贈り方や控えるべきことや注意点などを解説します。せっかく贈る出産祝いですから、相手に喜んでもらいたいものです。相手に不快な思いをさせないよう、しっかりポイントを確認しましょう。
郵送・宅配もしくは退院後に手渡しする
赤ちゃんを見たい、相手を労いたいという気持ちから、自宅や実家を訪問して出産祝いを渡したいと思う人もいるのではないでしょうか。
しかし、出産祝いは手渡しではなく宅配便を利用して送ることが基本です。なぜなら、産後のママは赤ちゃんのお世話で忙しい毎日を過ごしている人がほとんどだからです。
また退院してすぐの時期は、2〜3時間毎の授乳で寝不足の人も少なくありません。出産後は赤ちゃんもママも体調を崩しやすいため、出産祝いを渡すために自宅や実家に訪問するのはできる限り控えましょう。
ただし、相手から「遊びに来て」と言われた場合は訪問しても構いません。つまり、相手の気持ちを考えて行動することが大事です。
出産祝いは、退院後、相手が自宅で育児をしている場合は自宅に、実家に帰っている場合は実家に送ります。相手に贈り先の住所を聞く際は、受け取れる日時を相談しておくとスムーズです。特に時間帯については、赤ちゃんのお世話で忙しくない時間に到着するよう配慮しましょう。
出産後の病院訪問は控える
出産後に病院を訪問して出産祝いを渡すのは、極力控えましょう。産後のママは身体的にも精神的にも疲れています。赤ちゃんの授乳で寝不足を感じている人も多いです。
病院によっては出産したその日から母子同室でお世話をしなくてはならないところもあるので、ほとんどのママが「赤ちゃんが寝ているときは、できるだけ横になって体力を温存したい」と考えています。
そのような状況の中で誰かが会いに来るのは、ママにとって大きな負担になります。実の両親や兄弟姉妹といった遠慮のない間柄なら許容範囲かもしれませんが、その他の人は入院中の訪問は避けるべきです。
赤ちゃんとママが退院したタイミングを見計らって、自宅や実家への訪問の機会を相談するとよいでしょう。
出産祝いを手渡しするときのマナーと渡し方
原則として出産祝いは、宅配便で送るのがマナーです。しかし、相手の方から「赤ちゃんに会いに来て」や「遊びに来て」とお誘いがあった場合は、自宅や実家にお邪魔して出産祝いを渡ししても問題ありません。
ここでは、自宅や実家に訪問し、出産祝いを手渡しするときのマナーや渡し方を解説します。
訪問する日時は相手の都合に合わせて事前に調整しておく
産後のママは赤ちゃんのお世話で忙しい毎日を送っています。そのため、出産後に自宅や実家に訪問する場合は、相手にとって都合のよい日や時間に合わせることが大切です。
日程は早めに調整しておく方がよいですが、赤ちゃんやママの体調次第で急にキャンセルになることもあります。訪問の日程を決めるときは「当日体調が優れなかったら、無理しなくていいからね」といった言葉を掛けておくと親切です。
また、訪問時間を決める際は、赤ちゃんのお昼寝や授乳のタイミングを聞いておき、その時間を避けると相手の負担を軽減できます。ママの中には来客中に授乳したくない人もいるため、訪問する前に「〇時くらいに到着するけど大丈夫?」などの連絡を入れることもおすすめです。
訪問がキャンセルになった場合は、赤ちゃんやママの体調が落ち着くのを待ってから日程を再調整しましょう。
母子の体調を確認して長居は避けること
産後、自宅や実家に訪問するときは、ママや赤ちゃんの体調を最優先とし長居をしないのが基本です。出産時の話や赤ちゃんのことなど聞きたいことはたくさんあるでしょうが、長時間滞在すると相手の負担になってしまいます。自宅や実家を訪問する際は、出産祝いを渡し、赤ちゃんを見たら早めに帰るのがマナーです。
また新生児の場合、3時間おきに授乳が必要なケースも珍しくありません。訪問客の前で授乳しづらいと感じる人も多いため、長時間滞在しないよう意識することが大切です。相手の負担にならないよう、あらかじめ「〇時になったら帰るね」と伝えておくのもよいかもしれません。
一方、赤ちゃんや産後のママは免疫力が低下しています。何らかの感染症をうつしてしまう恐れがあるため、自分の体調が悪い場合も無理に訪問することのないよう注意が必要です。体調が良くても、赤ちゃんに触れたり抱っこしたりするときは必ず手を洗うようにし、感染予防対策を徹底しましょう。
【出産祝いの金額相場】相手別の予算
ひと口に出産祝いといっても、相手との関係性によって予算が異なります。お祝いは気持ちなので金額に決まりはありませんが、相場から大きく外れないようにすることも必要です。相場よりも多すぎたり、少なすぎたりすることは避けた方が無難でしょう。ここからは、出産祝いの相場を関係性別に解説します。
両親(祖父母)から贈る場合
親(赤ちゃんから見て祖父母)から、息子・娘(赤ちゃんのパパやママ)へ贈る出産祝いの金額相場は、30,000円~50,000円くらいです。ただし、親の経済力や親子の関係性、住んでいる地域によってその金額は変動します。
たとえば地域によっては、内孫(戸籍上直系の孫)への出産祝いは、外孫(戸籍上直系ではない孫)より多く包む習慣があるところもあります。また、赤ちゃんと同居するか、別居するかによって出産祝いの金額を変える人もいるようです。
一方、産まれた赤ちゃんが両親にとって初孫だった場合は、嬉しさのあまり相場を遥かに上回る高額な出産祝いを贈る人も珍しくありません。そのため、親(祖父母)から息子・娘(パパ・ママ)に贈る出産祝いの金額は、家庭によってそれぞれ違うといえるでしょう。
兄弟・姉妹に贈る場合
兄弟・姉妹が出産したときの出産祝いの相場は、5,000円~30,000円くらいです。ただし、兄弟・姉妹に出産祝いを贈る場合は、贈り主との関係性や年齢によって金額は異なります。たとえば、贈り主が弟・妹の立場だったり、20~30代の若い年代だったりする場合は、5,000円~10,000円程度が出産祝いの相場です。
また、贈り主が独身者か既婚者かによっても出産祝いの金額は違ってきます。独身なら5,000円~10,000円くらい、既婚者であれば10,000円~30,000円くらいが目安となるでしょう。
さらに、赤ちゃんのパパ・ママが贈り主の弟や妹にあたる場合は、兄・姉に贈る金額よりも多く出産祝いを贈るケースもあります。どちらにせよ兄弟・姉妹の出産祝いは、兄弟間・姉妹間の仲の良さが大きく影響するようです。
親戚(親族・いとこ・姪・甥)に贈る場合
親戚の中でも、その関係性によって出産祝いの相場は異なります。たとえば、パパやママの祖父母(赤ちゃんから見て 曾祖父母)からの出産祝いは、30,000円~50,000円くらいです。
ただし、祖父母から贈る出産祝いの金額は、パパやママの両親(赤ちゃんから見て祖父母)から贈る出産祝いよりも少し控えめな金額に設定することがマナーだとされています。孫にお祝いを贈る際は、多く包み過ぎないよう注意が必要です。
一方、いとこや姪、甥に出産祝いを贈る場合は、10,000円~20,000円程度が相場となります。しかし、仲の良さや状況、居住する地域によっても金額相場は異なるため、他の親族にいくら包んだか、または、いくらもらったかを聞いてみるとよいでしょう。あらかじめ親族間で金額を揃えておくと安心です。
友人・知人へ贈る場合
友達や知人が出産したときに贈る出産祝いの金額相場は、3,000円~10,000円くらいが一般的です。しかしこの金額は、赤ちゃんのパパやママとの関係性によって大きく変動します。たとえば、子どもの頃から親しくしている幼なじみや、学生時代からの友達などは10,000円程度贈る人も少なくありません。
その一方で、普段は付き合いのない友達やご近所さんなど、比較的浅い関係の人に贈る出産祝いは3,000円くらいが一般的です。さらに、何人かの友達を集めて連名で出産祝いを贈る場合は、1人あたり2,000円~3,000円くらいを集めて、全員分を合わせて15,000円~50,000円くらいになるよう金額を設定します。あまりに高額なお祝いをすると、内祝いで相手を悩ませてしまうため、相手に気を遣わせない程度の金額を心がけるとよいでしょう。
職場の人(上司・同僚・部下)に贈る場合
出産祝いを贈る相手が会社の先輩や上司など、自分より目上の人の場合は5,000円~10,000円くらいが相場となります。反対に、自分の同僚や部下、後輩に贈る出産祝いの相場は3,000円~5,000円くらいです。どちらにしても、相手に気を遣わせない程度の出産祝いが喜ばれます。
そのほか、職場の人に出産祝いを贈る際は、部署ごとやチームごとなど連名で贈るケースも珍しくありません。たとえば、1人あたり1,000円~5,000円を集めて、1つのものをプレゼントする形をとっている会社もあります。なお、職場の人に出産祝いを贈る場合、そのほとんどが会社で渡すことになるため、荷物にならないギフトを選ぶ配慮も必要です。
【出産祝いのメッセージ例文】お祝いの言葉例
ご祝儀やプレゼントだけが出産祝いではありません。出産祝いのプレゼントに添える言葉も、大切なお祝いの一部だからです。ここからは、家族や友達、職場の人に向けた、出産祝いに添えたいメッセージ文例を紹介します。ぜひ、お祝いをするときの参考にしてください。
家族
家族に贈る出産祝いのメッセージには、家族が増えたことへの喜びを伝えるのがおすすめです。
〇〇、出産おめでとう!そして、おつかれさまでした。出産の日、赤ちゃんの元気な産声を聞いたときは、お母さんも涙が止まらなかったよ。〇〇も赤ちゃんも無事でホッとしました。これから育児に追われて忙しい毎日になるけれど、お母さんも手伝うから無理しないようにね。体を大切にしてください。お母さんより
〇〇ちゃん、出産おめでとう!私もとうとう「おばさん」と呼ばれる日がきたのね。かわいい姪っ子ができて本当に嬉しいよ。早く会って抱っこしたいな。まだまだ体はキツイだろうけど、休めるときに休んでね。落ち着いたら遊びに行くね。何かあったら遠慮なく連絡ちょうだいね。〇〇より
友人・知人
友達にメッセージを贈る場合は、お喋りするような雰囲気で書くとよいでしょう。赤ちゃんが無事に誕生して嬉しいという気持ちを伝えることが大事です。
〇〇ちゃん、出産おめでとう。〇〇ちゃんからの赤ちゃん誕生の連絡を今か今かと待っていたよ。母子ともに健康であると聞いて、本当に安心しました。聞くところによると、赤ちゃん、とっても大きな産声をあげたそうね。きっと〇〇ちゃんに似て、かわいくて元気いっぱいの女の子になるだろうなと思いました。赤ちゃんと〇〇ちゃんに会える日を楽しみにしているよ。〇〇より
〇〇ちゃん、赤ちゃんのご誕生おめでとう!心からお祝い申し上げます。学生の頃、いつも一緒に遊んでいた〇〇ちゃんがお母さんになるなんて…。とても感慨深いです。頑張り屋の〇〇ちゃんだから、育児も無理しちゃいそうで心配だよ。愚痴や悩みは今まで通り何でも聞くからさ。いつでも連絡ちょうだいね!〇〇より
職場の人
職場の人へのメッセージは、出産したママを労う気持ちを伝えるのがおすすめです。
親愛なる〇〇さん、ご出産おめでとうございます。赤ちゃんとの新生活はいかがですか?睡眠はとれているでしょうか。頑張り屋の〇〇さんのことだから、無理をしているのではないかと心配しています。一人で抱え込まず、周りの人に助けてもらってくださいね。〇〇さんと赤ちゃんに会える日を楽しみにしています。〇〇より
〇〇先輩、赤ちゃんのご誕生おめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。私のような後輩にやさしく指導してくれる〇〇さんですから、きっとやさしいママになるのだろうなと思います。でも、頑張り過ぎないようにしてくださいね。今後の〇〇家のご多幸をお祈りしています。〇〇より
【出産祝い】のし紙の書き方
出産祝いを贈るときは「のし紙」を使用することが一般的です。また、現金や商品券をお祝いに贈る場合はのし袋(祝儀袋)に入れて渡します。ただし、のし紙やのし袋には、正しい書き方があるので使用する際は注意が必要です。
ここからは、のし紙・のし袋の書き方やマナー、お金の入れ方について解説します。
表書きは黒色の毛筆で書く
のし紙の表面、つまり表書きを書くときは、黒の墨を使った毛筆を使用します。毛筆といっても筆ペンで差し支えありません。筆ペンはコンビニでも手に入り、手軽に書けるのでおすすめです。このとき墨の色が濃い筆を使用すると、全体的に鮮やかな雰囲気になり、見栄えがよくなります。
では早速、のし紙・のし袋の書き方を解説しましょう。まず、のし紙の上部分(名目)には「御出産祝」と大きく書きます。最近ののし袋の中には、「御出産祝」とあらかじめ書いてあるタイプも販売されているため、用途に合わせて選ぶと便利です。
次に「御出産祝」の下に自分の名前を書きます。自分の名前は「御出産祝」の文字よりも少し小さめに書くのがポイントです。また、連名の場合は、立場が上の人から順に右から名前を書きます。ただし連名が4名以上の場合は、代表者の名前の左側に「外一同」と書くのがマナーになるため要注意です。
のし袋には「新札」を包む
現金や商品券を出産祝いに贈る場合は、のし袋に入れて渡します。お札の入れ方にもマナーがあるため、注意が必要です。まず、のし袋には新札のお金を入れます。
その理由は、新しい家族の門出をお祝いしたい、お祝いできる日を楽しみに待っていたという気持ちを表すためです。もし新札が手元にない場合は、銀行や郵便局に行けば古いお札と新しいお札を交換してもらえます。
のし袋は、そのほとんどが「上包み」と「中袋」と「中包み」の3つでできています。お金は中袋か中包みに入れて、上包みで包むのが正しい入れ方です。お金を入れるときは、お札に描かれている肖像画を上にして、顔が中袋・中包みの表にくるように入れます。もし複数のお札を包むときは、お札の向きをきちんと揃えることも大切です。
「のし」の書き方についてもっと詳しい内容を知りたい人は、こちらの記事も参考にしてください。
出産内祝い(お返し)のマナー
出産祝いをもらったら、出産内祝い(お返し)を贈ります。出産内祝いは特別な贈り物なので、贈る相手に失礼のないよう贈りたいものです。ここからは、贈る時期や贈り方など出産内祝いの基本的なマナーを紹介します。
出産祝いをいただいたら3日以内にお礼状を出す
出産祝いをもらったら、受け取ってから3日以内に電話またはお手紙で感謝の気持ちを伝えましょう。家族や親しい友達といった間柄であれば、メールでお礼をすることも許されるかもしれませんが、なかには、メールでのお礼を快く思わない人もいます。
人によっては電話でお礼をするのが当然と思っている人もいるため、相手に合わせた慎重な判断が必要です。電話をする際は、赤ちゃんの成長の様子を伝えると相手に喜ばれるでしょう。
一方、お礼状を出す場合は、以下のような構成で書きます。
1.もらった出産祝いへの感謝の気持ち
2.赤ちゃんの性別や名前の紹介
3.ママと赤ちゃんの様子
4.相手の体調を気遣う言葉
なお、お礼状の中には「お返し」という言葉を使ってはいけません。お返しという言葉を使うと、「もらったからお返しをする」という義務的な意味合いが強くなってしまうからです。お礼状は、相手への感謝の気持ちをつづるようにしましょう。
妊娠中に出産内祝いを見繕っておくと安心
出産内祝いは、赤ちゃん誕生から2カ月以内に贈るのがマナーだといわれています。そうはいっても、産後のママは赤ちゃんのお世話で忙しい毎日です。内祝いまで手が回らないという人も少なくありません。
そこでおすすめなのが、出産前にあらかじめ内祝いの準備をしておくことです。たとえば、家族や親戚、友達など、出産祝いをいただけそうな人がいる場合は、あらかじめ住所や名前をチェックしておきます。
出産内祝い用のカタログなどを取り寄せて、内祝いに何を贈るか選んでおくのもよいでしょう。内祝いに贈る商品が決まったら、商品名や金額などを一覧表にしておくと贈り漏れを防げるので便利です。
万が一、内祝いを贈る時期が過ぎてしまったときは「遅れてしまって申し訳ありません」といったメッセージに加え、赤ちゃんの成長の様子を伝えるお礼状を添えましょう。
高価・安価すぎるものを選ぶのは避ける
出産内祝いは、もらったお祝いの2分の1もしくは3分の1くらいの金額の物を贈ります。相手からもらったお祝いと比べて、高過ぎるものや安過ぎるものは避けます。特に、高過ぎるものは相手に気を遣わせてしまうため、配慮が必要です。
一般的な内祝いの相場は、兄弟・姉妹が3,000円~10.000円、親戚が5.000円~10.000円、友達が3.000円~5.000円くらいだと覚えておきましょう。
ただし、両親や祖父母などは「新しい生活を応援したい」という願いを込めて、高額な出産祝いを用意するケースもあります。このようなケースは、たとえば両親から10万円のお祝いをもらっても5万円の内祝いを贈る必要はありません。相手に高額なお祝いをもらったことに対する感謝の気持ちを伝えたうえで、その好意に甘えることも大切です。
内祝いの金額は相場にこだわることなく、これまでの関係性や今後どのようなお付き合いをしたいのかを考えて検討することをおすすめします。
出産祝いにもらって嬉しかったものは?人気のプレゼントリスト
ここからは、産後のママたちから「もらって嬉しかった」という声が挙がっている、人気のプレゼントを紹介します。出産祝いを贈るときの参考にしてください。
タオル・おくるみ
赤ちゃんのお世話に欠かせないタオルやおくるみは、出産祝いの定番です。タオルやおくるみは、赤ちゃんの沐浴後の湯上げタオルにしたり、お昼寝のときの肌掛けに使ったりすることができます。実用性のあるタオルやおくるみは、何枚あっても困らないものなので、誰に贈っても喜ばれるでしょう。
なかでも、フードがついたバスタオルは沐浴後の赤ちゃんをさっと拭けるのでママたちから多くの支持を集めています。出産祝いに贈るなら自分では手が出ないような高級タオルや、オーガニック素材のタオルがおすすめです。
タオルに赤ちゃんの名入れをしてくれるお店もあります。名前入りのタオルは、特別感があるのでプレゼントに人気です。
ベビースタイ・よだれかけ
赤ちゃんの必須アイテムといっても過言ではない、ベビースタイ(よだれかけ)も出産祝いの定番アイテムです。赤ちゃんはよだれが出たり、ミルクを吐いたりしやすいため、ベビースタイは家でも外でも活躍します。おしゃれなデザインのものもたくさん出ているので、出産祝いにぴったりです。
ベビースタイは汚れるたびに取り替えなくてはならないため、1日に何度も交換します。そのため「ベビースタイの枚数が多いと助かる」というママも多いです。ベビースタイは何枚あっても困らないので、複数のベビースタイをセットにしてプレゼントするのもよいでしょう。価格が手頃なのも贈りやすいポイントです。
おもちゃ
ぬいぐるみや積み木、ままごとセットなどのおもちゃも出産祝いにおすすめです。昔からある懐かしいおもちゃから、赤ちゃんの興味を引くさまざまなおもちゃまでいろいろあるため、月齢に合わせて選ぶとよいでしょう。なかでも、木製のおもちゃはインテリアにもなるので、赤ちゃんだけでなくパパやママにも喜ばれます。
なお、おもちゃをプレゼントする場合は、日本製のおもちゃにこだわると安心です。赤ちゃんは何でも口に入れてしまうため、壊れにくく、口に入れても安全な素材のものを選びます。赤ちゃんが飲み込んでしまうおそれのある小さなブロックや人形などを出産祝いに贈るのは避けましょう。
ギフトセット
出産祝いに、ベビー用のギフトセットを贈るのもおすすめです。ひと口にギフトセットといっても、オーガニックタオルと赤ちゃん用のボディローションのセットやベビースタイとミトンがセットになったもの、ロンパースとタオルのセットなどさまざまな種類があります。どのようなセットにするかは、予算や相手の好みを考慮して選びましょう。
ギフトセットはプレゼント用にかわいくラッピングされているのも嬉しいポイントです。その見た目のかわいらしさが写真映えするので、SNSをしている友達には特に喜ばれます。出産祝いに何を贈ったらよいかわからないという人は、ギフトセットを選べば間違いありません。
お食事グッズ・ベビー食器
出産祝いにおすすめするアイテムの中に、食事グッズやベビー食器があります。防水加工された食事用エプロンやマグカップ、赤ちゃん用の食器セットなど種類も豊富です。
そのほか、離乳食作りに役立つ離乳食ギフトセットもあります。離乳食ギフトセットとは、おろし器やすり鉢、果汁搾りなどがセットになったものです。ベビー用の小さなおろし器やすり鉢は、ほんの少し離乳食を作るときに重宝します。
一方ベビー食器にはブランドものから、キャラクターもの、天然竹製のものまでさまざまな食器があるので相手の好みに合わせて選びましょう。記念に残る名入れの食器も人気です。
ベビー服
ベビー服も、出産祝いにぴったりのアイテムです。赤ちゃんはミルクを吐いたり、おむつが漏れてしまったりと服を着替える機会が多いので、ベビー服は何枚あっても困りません。しかしベビー服にはサイズがあるため「どのサイズを贈ったらいいの?」と迷ってしまう人もいるのではないでしょうか。
新生児サイズのベビー服は、すぐに着てもらえるメリットがある一方でサイズアウトするのも早いです。また、赤ちゃんの体格には個人差があるため、新生児サイズの服はすでにサイズアウトしている可能性もあります。
出産祝いでベビー服を贈るなら、長く着られる80~90サイズがおすすめです。1歳前後で着用する80サイズなら、どんなに大きな赤ちゃんでもすでにサイズアウトしているといった心配はないでしょう。
授乳グッズ
出産祝いに贈るなら、哺乳瓶やベビーマグなどの授乳グッズもおすすめです。お店によっては、哺乳瓶やベビーマグに名前を入れてくれるところもあります。外出に便利でおしゃれな哺乳瓶ケースなども人気です。
そのほか、授乳用ケープや授乳枕などのアイテムも出産祝いに選ばれます。授乳ケープは、おっぱいを飲む赤ちゃんの顔が見られる形のものや、おくるみとしても使えるものなど種類も豊富です。おしゃれなデザインも多いので、外出する機会の多いママに人気があります。
ただし授乳グッズは、相手が母乳とミルクのどちらで授乳しているのかを知らなければ贈ることはできません。完全母乳であれば哺乳瓶は使いませんし、完全ミルクであれば授乳ケープは不要だからです。
ベッドメリー・モビール
出産祝いにベッドメリー・モビールを贈る人もいます。ベッドメリー・モビールとは、ベビーベッドから見える位置に吊るすモビールのことです。赤ちゃんはゆらゆらと揺れるおもちゃに興味津々。そのため、モビールには赤ちゃんがゴキゲンになったり、赤ちゃんの見る力を育てたりするメリットがあります。インテリアにもなるので、赤ちゃんだけでなくママの心も癒してくれると人気です。
かわいらしいものから、シンプルなものまでさまざまなデザインのモビールが揃っているため、相手の好みに合わせて選びましょう。
ベビーブランケット
ベビーブランケットは、新生児から5歳くらいまで長く使える定番アイテムです。何枚あっても困らないので、出産祝いにも多く選ばれています。おくるみとして赤ちゃんを包んだり、ベビーカーのひざ掛けにしたり、お昼寝用の掛け布団にしたりと用途が広いのも人気の理由です。
ベビーブランケットを贈る際は、肌触りがよいものを選びます。ガーゼ素材のものやタオル生地のものは夏でも使えるため便利です。また、ベビーブランケットは汚れやすく洗濯する機会も多いので、洗濯機で洗える素材が喜ばれます。赤ちゃんの名前を刺繍したベビーブランケットもおすすめです。
おむつケーキ
実用性とかわいらしさを合わせ持つおむつケーキも出産祝いにおすすめのプレゼントといえます。おむつケーキとは、おむつやベビースタイ、おもちゃなどをケーキに見立ててラッピングしたものです。
見た目のインパクトと華やかさで多くの人気を集めています。予算に合わせてサイズや中に入れるアイテムを選べるのも嬉しいポイントです。写真映えもばっちりなので、SNSをしているママにも喜ばれるでしょう。
おむつケーキをもらったママの中には「しばらく飾っておきたい」「壊したくない」という人も少なくありません。そのため、おむつケーキに使うおむつは、大きめサイズを選ぶことをおすすめします。新生児用やSサイズだと早々にサイズアウトしてしまう可能性が高いからです。
おむつポーチ
赤ちゃんの必需品、おむつを入れるおむつポーチも出産祝いにおすすめの人気アイテムです。おむつポーチがあれば、おむつやお尻ふき、ゴミ袋などを収納しておしゃれに持ち歩くことができます。サイズや形、デザインなども豊富に揃っているため、相手の好みに合ったポーチが見つかるでしょう。
なかには、おむつポーチだとわからないようなデザイン性が高いものもあるので、ファッション感覚で持つこともできます。自分好みのおむつポーチを持っていると、赤ちゃんとのお出かけがさらに楽しくなるはずです。
電動鼻吸い器
出産祝いとして、電動鼻吸い器をプレゼントする人もいます。電動鼻吸い器とは、その名の通り、電気の力で赤ちゃんの鼻水を吸い取るアイテムです。赤ちゃんは風邪をひきやすく鼻が詰まりやすいため、電動鼻吸い器が重宝します。手動の鼻吸い器にはないパワーで、赤ちゃんの鼻水をすっきり吸い取ってくれるので便利です。
電動鼻吸い器は、衛生的な観点からお下がりでもらうことがないため、喜ばれること間違いありません。ただし、電動鼻吸い器にはさまざまな種類があります。物によってはパワーが足りず全然鼻水が吸えないものもあるようです。電動鼻吸い器を出産祝いに贈る際は、口コミなどをチェックしてから購入するようにしましょう。
ママ向けのスキンケアアイテムや食べ物
出産祝いは、赤ちゃんとママへのお祝いです。そのため、赤ちゃんのアイテムではなく、「出産おつかれさま」の気持ちを込めてママにプレゼントを贈る人もいます。たとえば、ママ用のスキンケアグッズやスイーツ、お肉などが人気です。
ママ用のスキンケアグッズには、肌にやさしいオーガニックのローションや、アロマの香りで心を癒すハンドクリームまでいろいろなグッズが揃っています。気になる妊娠線をケアするボディクリームなどもおすすめです。
そのほか、毎日育児を頑張っているママへのご褒美として、自分では買わないような高級なスイーツやお肉を贈っても喜ばれるでしょう。
商品券
出産祝いに何を贈ったらよいか迷ったときは、商品券を贈るのも1つの方法です。出産祝いの場合は、商品券の中でもベビー用品専門店の商品券やおもちゃ屋の商品券などを選ぶと喜ばれます。ただし、商品券を贈るときは、相手が住んでいる地域で使えるかどうかの確認が必要です。また、目上の人に商品券を贈るのは失礼にあたるので注意しましょう。
出産祝いが商品券だった場合「味気ない」と感じる人もいます。そのため、商品券を贈るときはメッセージをつづったカードを添えることが必須です。たとえば「贈りたいものがたくさんあって選べなかったから」や「〇〇ちゃんの好きなものを買って欲しいから」といった、出産祝いを商品券にした理由を自分の言葉で伝えると印象が違います。
カタログギフト
結婚式の引き出物や内祝いなどで定評のあるカタログギフトを出産祝いに贈るのもよいでしょう。カタログギフトなら、自分好みの商品を選んでもらえるため失敗がありません。他の人とプレゼントが被らないことや予算に合わせて贈ることができるのも人気の理由です。
カタログギフトにはベビー用品やママバッグ、離乳食作りに便利な家電などさまざまな商品が掲載されているため、多くのママに喜ばれています。カタログギフトの中には、ベビー用品が豊富に揃う出産祝い用のものもあるため要チェックです。
ほかにも、食品や体験ギフトなどを選べるカタログギフトもあります。カタログギフトには、あまり付き合いのない親戚や職場の人など、相手の好みがわからなくても贈りやすいメリットがあります。とくに多くて165点ものベビーグッズの中から、好きなものが選べるカタログギフト「えらんで」なら、出産祝いにぴったりのアイテムが見つかるでしょう。
出産祝いに喜ばれるプレゼントを贈ろう
出産祝いは、赤ちゃんとママの健康をお祝いするものです。相手に不快感を与えないよう、贈り方や贈るタイミング、渡すときのマナーなどを押さえたうえで贈りましょう。
出産祝いのギフトは、ベビーグッズやママグッズなど相手の好みに合わせて贈ることが大切です。出産や育児をするママを労うメッセージカードを添えると、さらに喜ばれます。
相手に喜ばれるアイテムを贈りたい人は、カタログギフトをプレゼントするのもおすすめです。カタログギフトなら、数ある商品の中から自分好みのものを選べるメリットがあります。
出産祝いにカタログギフトを贈るなら、ハーモニックの出産祝い用カタログギフト「えらんで」シリーズをぜひご検討ください。