「入学内祝い」を贈るとき、気持ちを上手に伝えるには、マナーを守ることと相手に合わせた贈りもの・贈り方にすることがポイントです。
水引・熨斗(のし)のマナー、金額の相場など基本のマナーに加え、様々なケースに合わせた贈るタイミングなど、「入学内祝い」でよくあるご質問(FAQ)をご紹介します。
※地域の慣習などにより異なる場合もあります。迷ったときは、ご両親・身近な方など、地域の慣習に詳しい方に相談しましょう。
Q 入学内祝いとは?
A 入学内祝いとは、入学祝いに対して贈るお返しのことです。
本来、「内祝い」というのは「入学や結婚などの慶事があった家が、その幸せを親戚やご近所の人々と分かち合うために贈る物」のことです。ですから、何かをもらうより先に自分から行うものであって、お返しという意味はありませんでした。
また、贈り物のもらい手である子供には収入がなく、自分でお返しをすることはできませんから、「子供の成長に関するお祝いにはお返しをする必要はない」のが原則です。
しかし、時代の流れとともに、「慶事のお裾分け」という意味で、親戚やご近所の人たちに内祝いを贈る慣習はだんだんなくなっています。それと同時に現代では、「内祝い」も「お返し」とほぼ同義語として使われるようになっており、入学祝いもほかのお祝いと同じように、もらったらお返しをするべきだと考える人も増えてきました。
お返しとしての入学内祝いは、このような流れの中で生まれてきた、比較的新しい慣習なのです。
ただし、冠婚葬祭のルールは地方差が大きいので、「入学内祝い」が必要な地域もあれば、原則どおり内祝いを贈らなくて構わない地域もあり、一概にどうするべきとはいえません。住んでいる場所の風習や伝統に合わせて対応する必要がありますので、年上の親戚などに確認するのがいいでしょう。
また、たとえ内祝いを贈る習慣がある地域でも、相手に同じ年頃の子供がいる場合は、煩雑さを避けるため、入学祝いのみのやり取りにして、お祝いを受け取ったときに、書状や電話でお礼を言うにとどめるのが普通です。 相手に子供がいない場合や子供の祖父母から入学祝いをもらった場合などは、「入学内祝い」を贈るべきかどうか検討してみるといいでしょう。
Q 入学内祝いはいつ贈るべき?
A 入学祝いは、およそ入学式の2~3週間前には届いていることが多いですが、内祝いを贈るのは入学式が終わってから贈るのが一般的です。あまり遅くなり過ぎないように、入学式から1ヵ月以内を目安にするといいでしょう。
注意点としては、内祝いを贈ろうとしている場合でも、入学祝いを受け取ったら、すぐに書状か電話で感謝の気持ちを伝えることを忘れないことです。
その際には親だけでなく、必ず子供本人からも直接「ありがとうございました」と伝えるようにしましょう。お礼状を書かせて親のお礼状といっしょに贈ってもいいですし、電話でも構いません。
Q 入学内祝いの相場はどのぐらい?
A もらった入学祝いの3分の1から半分相当が目安となります。品物の価格がわからない場合は、およその予想で構いません。お返しがあまり高価になりすぎると、かえって相手に気を使わせてしまいますのでご注意ください。
贈る側が「きっと喜ばれるはず」と思って選ぶ品物のギフトよりも、「確実に喜ばれる」ものを贈ることができるカタログギフト。今では最も人気の高い内祝いギフトとして贈られています。
Q 入学内祝いの贈り方のマナーは?
A 入学は何度あってもおめでたい慶事なので、水引は「何度でも結び直せる」を意味する紅白の蝶結びを選びます。 表書きは「内祝」または「入学内祝」として、下側には子供の名前を書いて送りましょう。
のし紙のかけ方は地域によって違いもありますが、包装紙の内側にかける「内のし」にする地域が多いです。