友人や親戚などから誕生日祝いをいただいたら、ぜひお礼状を書きたいものです。でも、「どう書けばよいかわからない」「封筒を使うべきなの……」「表書きはどうすればいい……」など、戸惑う方も多いかもしれません。
そこでここでは、シーン別のお礼状文例集やお礼状の出し方についてご紹介します。
誕生日祝いのお礼状の文例集【シーン別】
誕生日祝いに何を書けばよいかわからないという方は、ここでご紹介するシーン別お礼状の文例集を参考にしてみてください。
友達へのお礼状の文例
○○さん
とても素敵なプレゼントをいただき、ありがとうございました。
暖かそうなショールは、これからの肌寒い季節にぴったりですね。
大事に使わせていただきたいと思います。いつも忘れずに祝ってくださる優しさが、うれしくてなりません。
学生時代からの変わらぬ友情がとてもありがたいです。○○さんは、最近いかがお過ごしでしょうか。
ゴールデンウィークには、帰省しますか?
また、いつものように、いつものメンバーで集まりましょう。そのときにまたお会いできることを、楽しみにしています。
友達へのお礼状の文例です。友人関係の場合、変に堅苦しい文面では他人行儀に感じて寂しい気持ちになってしまいますが、親しき仲にも礼儀ありですから、最低限の礼は尽くしましょう。
失礼のないように、うれしい気持ちをストレートに表せばOKです。
恋人へのお礼状の文例
愛する○○さんへ
毎年私の誕生日を忘れないでいてくれて、ありがとう。
とても素敵なネックレスで、感激しました。うれしくて、さっそく毎日身につけています。
デザインもかわいらしくて、一番のお気に入りになりました。日ごろはなかなか口に出して言えないので、手紙にしてみました。
いつも優しく私のことを気遣ってくれてありがとう。
そんなあなたの優しさに甘えてばかりではなく、これからもっと成長していきたいと思っています。
これからも末永くよろしくお願いします。
ご紹介する例は、女性から男性へのお礼状ですが、男性からの場合は適した文面に変えてください。
どちらの場合でも、プレゼントがうれしかったことをストレートに表現しましょう。また、日ごろの感謝の気持ちも添えることで、お互いのきずながより深まるかもしれませんね。
上司へのお礼状の文例
拝啓 (季節にちなんだ言葉)お変わりなくお過ごしでしょうか。
おかげさまで、私も平穏に暮らしております。
このたびは、素敵な誕生日の贈りものをいただき、誠にありがとうございました。
大変美しく使いやすいティーセットで、毎日大事に使わせていただいております。
妻も、「ティータイムがとても優雅になった」と大変喜んでいました。
家族にまでお気遣いいただき、感謝しております。また、日ごろは職場でも、大変お世話になっております。
いつも仕事を教えていただいたおかげで、何とか一人で業務をこなせるまでになりました。
今後も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。まずはお礼まで。
敬具
○○年○○月○○日
上司からのプレゼントに対するお礼状は、気を遣うものです。礼を尽くし、失礼のないように書きましょう。また、普段から仕事でお世話になっていることへのお礼の気持ちも入れることで、好感度が高まるはずです。
社長へのお礼状の文例
拝啓 (季節にちなんだ言葉)お変わりなくお過ごしでしょうか。
おかげさまで、私も平穏に暮らしております。
このたびは私のために素敵な贈りものをいただき、誠にありがとうございました。
手になじむちょうどよい重さの使いやすいボールペンなので、大変気に入っております。
これから毎日仕事で使わせていただきたいと思います。これからも、社の戦力として大いに仕事にまい進したいと考えております。
なにとぞ、よろしくご指導くださりますよう、お願い申し上げます。まずはお礼まで。
敬具
○○年○○月○○日
社員一人ひとりの誕生日を覚えていて、必ずプレゼントを贈ってくれる社長も中にはいます。そんな誕生日祝いをいただいたのであれば、すぐにでもお礼状を書きたいものです。もちろん相手は社長ですから、細心の注意を払って、失礼のないように書きましょう。
基本的な書き方は上司と似ていますが、社長だからこそ、「自分の思い」や「会社に対する気持ち」などの工夫を凝らしたいものです。
取引先へのお礼状の文例
株式会社〇〇
営業部 部長 〇〇 〇〇 様このたびは、温かいご祝詞とともに贈りものまでお送りいただき、誠にありがとうございます。
誕生日を覚えていただいてくださり、大変感激しております。
また、いつも変わらぬ温かいご配慮やお心づかいをいただき、感謝申し上げます。
まだまだ未熟な私ですが、○○様に喜んでいただけるように、いっそう精進していく所存です。今後ともご指導ご鞭撻のほど、なにとぞよろしくお願い申し上げます。
取り急ぎお礼を申し上げます。
署名 ○○
取引先からプレゼントをいただいた場合、お礼状はすみやかに出します。取引先など目上の方などからのお祝いの言葉は、「祝詞(しゅくし)」といいます。
お礼の言葉とともに、普段からお世話になっていることに対するお礼の言葉も、必ず入れましょう。
家族・両親へのお礼状の文例
拝啓 (季節にちなんだ言葉)お変わりなくお過ごしでしょうか。
このたびは、○○の誕生日にお祝いをいただき、ありがとうございました。
○○も1歳になり、そろそろ歩き出しそうです。
いただいたおもちゃがお気に入りで、いつも楽しそうに遊んでいます。
○○の誕生日に撮った写真を同封しますので、○○の成長をご覧ください。
そして、また○○に会いにいらしてくださると、〇〇も喜びます。そろそろ寒くなってまいりましたが、体調を崩しませんよう、お体には十分お気をつけください。
かしこ
署名 ○○ ○○
自分の家族や両親へのお礼状はそこまで堅苦しくしなくても大丈夫ですが、義理の両親や兄弟に対するお礼状は、礼儀正しく書きましょう。
プレゼントのお礼状を書くのは、多くの場合、子どもへのお祝いのお礼であることが多いと思います。ですから、子どもの近況を書き、写真なども添えるとよいでしょう。
親戚へのお礼状の文例
〇〇様
拝啓 (季節にちなんだ言葉)お変わりなくお過ごしでしょうか。
このたびは、○○の誕生日にお祝いをいただき、ありがとうございました。
○○は電車が大好きなので、いただいたプラレールを毎日廊下いっぱいに並べて遊んでおります。
おもちゃと一緒にいただいた服を着た○○の写真も同封しますので、ご覧ください。○○は前に叔父さんに遊んでいただいたことを覚えており、「また遊びたいな」と言っています。
また○○に会いにいらしてください。お待ちしております。季節の変わり目ですから、体調を崩しませんよう、お体には十分お気をつけください。
かしこ
署名 ○○ ○○
親戚の場合、両親のときよりもいっそうマナーに気をつける必要があります。両親のときと同じように、子どもに対するプレゼントへのお礼状を書くケースが多いでしょう。ですから、子どもの近況や写真を添えてお出しすると喜ばれます。
誕生日祝いのお礼状を出す最適なタイミング
とくに決まりがあるわけではありませんが、お礼状を出すのは贈りものが届いたその日か、次の日に出すのが望ましいとされています。ただし、すぐに手紙を出すのが難しい場合は、まず電話かメールでお礼の気持ちを伝えるのもOKです。
そして、遅くとも数日中にはお礼状を贈りましょう。お礼状を書くのが遅れた場合は、文中にお詫びの言葉を添えてください。
誕生日祝いのお礼状を出す際の正しいマナー
次に、誕生日祝のお礼状を出す際の、正しいマナーについてご説明します。
お礼状の形式は「封筒+手紙」が基本
お礼状を書く際は、基本的には封筒+手紙を使います。裏書きでもよいのですが、手紙のほうが格式の高いものとされているためです。取引先や親戚など、礼儀を尽くすべき相手には、必ず封筒を使いましょう。
なお、封筒は茶封筒ではなく、必ず白無地を使ってください。また、便せんは2枚以上書き、黒、または青の万年筆かボールペンを使います。
お礼状の表書きの書き方
表書きは、住所と「○○様」とお名前を書くだけでOKです。ただし、会社名や部署名を書く場合は、間違いのないように書きましょう。株式会社の場合は「(株)」などと略さず、「株式会社」と書きます。前株と後株の違いがありますから、正しい表記で書くように注意しましょう。
また、住所は都道府県から書き、ビル名などは略しません。番地は数字とハイフンではなく、「丁目、番、号」など、正式な形で記載します。
お礼状の裏書きの書き方
裏書きの自分の住所や名前も、上記の表書きと同様に記載します。また、封筒を糊付けした部分に、「〆」や「封」と書きます。「×」ではありませんので、ご注意ください。
お礼状の言葉遣いのマナー
お礼状の言葉遣いは、丁寧語、尊敬語、謙譲語を正しく遣いましょう。基本的には、「です、ます」の丁寧語を遣います。「お~になる、ご~になる」という尊敬語は、相手のことを一段高め、「~させていただく」「拝見する」などの謙譲語は、自分のことを一段低めるの表現として有効です。
お礼状の折り方・入れ方
お礼状の折り方と入れ方をご説明します。
和封筒の場合
下三分の一を上に折り、もう三分の一を下に折って、三つ折りにします。封筒の「裏」から見ると、手紙の書き出しが「右上」になるように入れてください。
洋封筒の場合
下三分の一を上に折り、もう三分の一を下に折って、三つ折りにします。封筒の「表」から見ると、手紙の書き出しが「右下」になるように入れてください。
まとめ
誕生日祝いを自分にもらう場合はもちろん、子どもにもらう場合も、必ずお礼状を出さなければなりません。相手に失礼にならないように、きちんとマナーを守って書き、すみやかにお出しするように心がけましょう。