初盆は、故人が亡くなって四十九日が過ぎて初めて迎えるお盆で、「新盆」や「にいぼん」とも呼ばれます。この特別な法要では多くの親族や友人が集まり、故人を偲ぶためにお供え物や御仏前(香典)をいただくことが一般的です。感謝の気持ちを込めてお返し(引き出物)を贈ることが習慣となっています。本記事では、初盆のお返しにおすすめの10種類のお菓子をご紹介し、弔事のマナーやお返しを選ぶ際の注意点についても詳しく解説します。
初盆のお返し(引き出物)の基本
初盆のお返しの意味
初盆のお返しは、故人の四十九日を過ぎた後に初めて迎えるお盆の法要で、参列者からいただいた御仏前やお供え物への感謝を表す贈り物です。お返しをすることで、参列者に対して故人への思いと感謝の気持ちを伝える意味が込められています。お返しは法要当日に手渡しするか、後日郵送することが一般的です。
初盆のお返しのタイミング
初盆のお返しは、法要の直後に行うのが基本です。法要当日に参列者に直接手渡しすることが最も適切ですが、参列できなかった方々には後日郵送することもあります。郵送の場合は、お盆明けの1週間以内に届くように手配するのがマナーです。お返しを送る際には感謝の気持ちを伝える手紙を添えると、より丁寧な印象を与えます。
お返しの金額相場と注意点
お返しの金額は、いただいた香典やお供え物の3分の1から半額程度が一般的な相場です。ただし、地域の風習や参列者との関係性によって異なる場合があります。高額な香典をいただいた場合は、必ずしも相場にこだわる必要はありません。お返しの品は、感謝の気持ちを伝えつつも相手に喜ばれるものを選ぶことが重要です。
初盆のお返しに贈るお菓子の選び方
相手に喜ばれるお菓子の特徴
初盆のお返しに選ぶお菓子は、相手に喜ばれるものを選ぶことが大切です。以下のポイントを参考にしてください。
- 日持ちするもの: 賞味期限が長く、保存しやすいものが好まれます。
- 軽いもの: 重くなく、持ち運びが容易なものが適しています。
- 個包装されているもの: 個々に包装されていると配りやすく、受け取る側も使いやすいです。
- 落ち着いたデザイン: 弔事にふさわしい、シンプルで上品なデザインのパッケージが良いでしょう。
弔事に適したお菓子の種類と選び方
弔事のお返しとしては、控えめで上品な印象のお菓子が好まれます。和菓子は特に弔事に適しており、伝統的な和菓子や控えめな甘さのものが選ばれることが多いです。
初盆のお返しにおすすめのお菓子10選
1. 和菓子の詰め合わせ
和菓子の詰め合わせは、初盆のお返しとして定番です。落ち着いた風味の羊羹や最中、どら焼きなどがセットになっており、多くの人に喜ばれる品物です。和菓子は日本の伝統文化を感じさせ、弔事の場にふさわしいお菓子として選ばれることが多いです。
2. カステラ
カステラは、しっとりとした食感とほどよい甘さが特徴のお菓子で、年齢を問わず人気があります。高級感のあるパッケージも多く弔事のお返しとしても適しています。特に長崎の老舗カステラは、贈答品として高い評価を受けています。
3. どら焼き
どら焼きは、ふわふわの生地に餡を挟んだ和菓子で、個包装されているため配りやすいです。保存が効き幅広い年齢層に喜ばれるため、初盆のお返しとして選ばれやすいです。
4. 羊羹
羊羹は、長く日持ちするお菓子であり、和菓子の代表的な一品です。小分けで個包装されているものも多く、弔事のお返しとして利用しやすいです。抹茶、黒糖、栗入りなど、さまざまな味があり、贈る相手の好みに合わせて選ぶことができます。
5. 焼き菓子セット
焼き菓子セットには、フィナンシェ、マドレーヌ、クッキーなど複数の種類の焼き菓子が詰め合わせられているため、バリエーションが豊富で喜ばれます。個包装されていることが多く、弔事のお返しとしても適しています。
6. フィナンシェ
フィナンシェは、バターの風味が豊かな焼き菓子で、軽い食感と控えめな甘さが特徴です。高級感があり個包装で提供されることが多いため、弔事のお返しにもふさわしい選択です。
7. バウムクーヘン
バウムクーヘンは、「長寿」や「繁栄」を象徴するお菓子として知られており、弔事のお返しとしても選ばれることが多いです。層が何重にも重なっていることから、「縁が切れない」という意味も込められ、縁起物としても人気があります。
8. 煎餅
煎餅は、香ばしい風味と軽い食感が特徴の和菓子で、弔事のお返しとしても選ばれています。個包装されており持ち運びやすく、さまざまな味が楽しめるため、多くの人に喜ばれるお菓子です。
9. 抹茶スイーツ
抹茶スイーツは、抹茶の風味が上品で、日本の伝統的な味わいを楽しめるお菓子です。抹茶クッキーや抹茶チョコレートなど、弔事にふさわしいシンプルなデザインの商品が多く、初盆のお返しに適しています。
10. チョコレート
チョコレートは、洋菓子の中でも人気があり、ダークチョコレートやミルクチョコレートなど種類も豊富です。個包装されているため贈り物として使いやすく、多くの人に喜ばれるお菓子です。
初盆のお返しにおける弔事マナー
お返しの渡し方とタイミング
お返しは初盆の法要の当日に直接手渡しするのが一般的ですが、参列できなかった方には後日郵送します。お盆が終わってから1週間以内に届くように手配しましょう。お返しを送る際には、感謝の気持ちを伝える手紙を添えることで、より丁寧な印象を与えることができます。
のしの書き方と包装のマナー
お返しには「のし」を付けます。弔事のお返しには、黒白または黄白の結び切りの水引を使用します。結び切りは「一度きり」を意味し、繰り返されないことを願う意味があります。表書きには「志」や「初盆志」を使うのが一般的です。
感謝の言葉を添える
お返しに添える感謝の手紙には、簡潔で丁寧な言葉を選びます。例として、「このたびは故人のためにお心遣いをいただき、誠にありがとうございました。心ばかりのお品をお送りいたしますので、どうぞお納めください」といったメッセージが適切です。
初盆のお返しに関するよくある質問
Q1.初盆のお返しには何を選べばいいですか?
A .初盆のお返しには、和菓子や焼き菓子などの保存が効き、万人に喜ばれるお菓子が適しています。
Q2.のし紙の書き方がわかりません。
A .のし紙には、表書きとして「志」「初盆志」などの文字を入れます。下段には贈り主の名字を記入し、結び切りの水引を選びます。
Q3.お返しの品を贈る際、注意することはありますか?
A .お返しの品は、相手に不快感を与えないよう、弔事にふさわしいものを選びましょう。華美すぎるものや縁起物とされるデザインのものは避けます。
まとめ
初盆のお返しには、相手に喜ばれるお菓子選びが重要です。この記事で紹介したお菓子や弔事のマナーを参考にして、心のこもったお返しを贈りましょう。適切なお返しを選び、感謝の気持ちをしっかりと伝えることが初盆のお返しのポイントです。相手の心に響く贈り物を選び、故人を偲ぶ機会を大切にしましょう。